猫にかまけた二年間のコト

近頃、ノスタルジー風情にやられっぱなし。

唐突ではあるが、自分は猫が好きである。すでにお察しの方もおられるかと思うが、作家・町田康も好きである。というか、永遠の憧れである。

町田さんの著書「猫にかまけて」も大好きである。この「猫にかまけて」については、ここで紹介せずともウェッブで検索して頂ければ、諸々の書評がヒットするかと思うので割愛させて頂く。

最近また読み返している。そして、今から15年ほど前、二匹の猫たちと暮らした二年間の日々を、過去ブログから引用しこのブログでも再掲しておこうと思う。

なお、この本が好きであるが故、おのずと文体にも町田節が影響している。それはそれ、寛容なお心で受け入れて頂ければと。

猫にかまけて。

改めて。自分は猫が好きである。しかしながら、我が家に猫は居ない。実家にいた頃は最大で5匹の猫達と共に暮らしていたこともあり、また一人暮らしの時分に実家から引き取った仔猫と暮らしたこともある。猫との暮らしについては大概理解しているつもりである。

暦はそろそろ師走。一緒に暮らしている恋人との会話の中でも「今年のクリスマスは?プレゼントは?」という話題でもちきりである。予算は幾らまでねーなどとプレゼントについて議論している時、ふと、いいことを思いついたのである。
「今年は猫を飼おう。それも二匹飼い。それにかかる費用をお互いのプレゼントに替えよう。」
なかなかいい案である。予てより「猫を飼いたいねぇ」とお互い共鳴しあっていたし、以前知人から聞いた「ライフボート友の会」のことも気にかかっていたので、思い立ったら即行動、早速ウェッブであれこれ検索してみる。

この「ライフボート友の会」とは、保健所で殺処分される犬・猫達を一頭でも多く救うことを活動の主目的とした非営利団体。仔猫の殺処分を回避するため、一般から里親を募る「譲渡会」も開催している。この譲渡会に自分達も応募してみた。

数日後、会から送られてきた誓約書や厳守事項など諸々の書類を読み、その厳粛な文面からも切実な思いが伝わってきた。生半可な気持ちではこの思いに反することになる、と気持ちを引き締めた。早速レンタカーを予約し、部屋の模様替えをし、猫飼いに向けての準備にとりかかる。譲渡会が待ち遠しくてしかたがない。

そして、「猫にかまけて」を再読。果たして、仔猫たちのサンタクロースになれるだろうか。

マイロとネイロ。

本日、ライフボート友の会主催の猫里親面会に行ってきた。前日から「とりあえず、どんな仔猫たちがいるのか視察ね、視察」と、自分の中でその責任感から逃れようとする口実を作りながらも、なんだかんだ云って猫グッズをひととおり揃えてしまっていた。

そしてこのオッサン、昨夜は全く眠れず朝5時半に目が覚めてしまい、受け入れる側として準備およびの心構えを再確認するという、小心者の見本とも云える行動をとっていた。

お昼過ぎ、面会会場に到着。「猫を飼うんだ、うん」という意気込みとはうらはらに、これから一つの小さな命を預かるんだという責任感で潰されそうになりながらも、車を降り、小さく気合を入れた。会場となる保健所の駐車場には、ワゴン車が2台。荷台に大きなゲージを積み、1台には生後三ヶ月未満の仔猫が8匹ほどともう1台にはそれ以上の猫が7匹ほど、という分け方でハッチバックを開けていた。私と同伴した恋人はその面会形態にすこし驚いたが、とりあえず受付を済ますことに。

説明員の方の丁寧な説明の後、早速生後三ヶ月未満のゲージに歩み寄る。みんな可愛い仔猫ばかりである。もちろん、仔猫だから可愛いんだ、ということは承知の上ではあるが、それにしてもみんな可愛いすぎる。狭いゲージの中で皆元気いっぱいにじゃれあっている。そんな光景を見ていると、その愛くるしさがこの仔たちの現実とおかれている状況をすべて無いものとして見てしまう。

続いてもう1台の猫たちを覗いてみる。こちらはワンパク盛りの仔猫たちとはちがって、皆寄り添いながらすやすやと眠っている。やはり成猫に近いだけあって猫らしいキレイな猫ばかり。

私たちは迷った。恋人に「気になる仔猫いた?」と聞くと、仔猫のゲージでジーっつと丸くなったままのキジ猫が気になっていると云ったので、再度仔猫のゲージに向かい、その仔猫(♂)を抱かせてもらった。人馴れしていないのか、その仔猫は恋人の腕でブルブルと振るえていた。

係の人の説明では、ほとんどの猫はシェルターの猫たちで、この仔猫とあの黒い仔猫(♀)は兄妹ではないが二匹だけ岐阜の保健所から引き取ったので今までずっと一緒にいるとのこと。場に馴染めないのか、どおりでこのキジの仔猫は砂の上でジーっと小さくなっていたわけだ。かたや黒い仔猫の方はというと、小さいながらも果敢にもシェルター仔猫たちにとっかかっていってはけちょんけちょんにされてばかりいた。

その黒い仔猫を抱かせてもらった。そしたらいきなり自分の口元に手を伸ばしにゃーにゃーいいながらチュウをせがむ。積極的な女性にめっぽう弱い自分は、この仔猫たちを引き取りたいと思い、恋人もこれに同感だった。

出会いのかたちはどうであれ、こうして私たちは2匹の仔猫と出会った。早速引き取り手続を済ませ、一路帰宅の途についた。
その道すがら、二人でこの仔猫たちの名前を決めた。黒い仔猫には「ネイロ」と名づけた。これ、実はずうっと前から決めていた名前。でも不思議な事に、ちょっとかわった鳴きかたをするこの仔猫が「ねぇ~ぃろ」と鳴いているように聞こえるのである。そしてもう一方のキジ柄の仔猫には「マイロ」とつけた。自分の好きなミュージシャンのお子さんの名前である。

家へ到着するやいないや、ゲージから飛び出して走り回るネイロと、かたやAVラックの裏にかくれて鳴きっぱなしのマイロ。両極端の性格がすでに現れ、これからこの二匹はうまくやっていけるのだろうか、と心配になる。まぁでも、数時間後には人見知りしていたマイロもすっかり落ち着き、おてんばネイロの相手をするのに必死である。といってもマイロの方が二週間ほど年上のお兄さんで身体もひとまわり大きいんですけどね。

これからはじまる暮らしが楽しみである反面、それ以上に心配ごとが多くなることは間違いないであろう、と肝に銘じた。

猫と菩薩様。

昨日我が家にやってきたマイロとネイロは、こちらの心配をよそにすっかり仲良しである。仕事中も「寂しくて鳴いたりせんやろか」「喧嘩せずに仲良くやっとるやろか」「へんなとこでウンチしとらんやろか」と心配でたまらなくなり、「よし、WEBカメラをつけよう」と本気で思案する始末。

仕事も早々にきりあげ帰宅すると二人仲良くちぐらで寄り添って寝ていた。昨日マイロはきちんとトイレで用を足したのだが、ネイロの方はちぐらでたれてしまっていたので心配になっていたが、留守の間二人ともトイレできちんとしている。うーん、よくできた子達だよしよし。たぶん、あまえんぼなくせにお兄さん気取りのマイロがネイロにいろいろ教えてやったのだろう。よしよし。

晩飯後、保健所で一緒にいた猫たちに風邪をひいていた猫がいたので念のため数日間は飲ませてあげてくださいと渡された薬を飲ませる。注射器で口から強引に飲ませるのだが、ここでも性格が出る。ネイロの方はされるがまま、なんの抵抗もなく飲ませられたのだが、マイロの方はというと脅え悶え必死で抵抗し、ほとんど飲ませることが出来なかった。それでも、ことが済めばグルグルいいながらあまえてばかり。ゆっくり接していこうと思う。

ひとつ心配なのは、恋人が実は猫アレルギーだったということ。昨夜ほどではないが、鼻水ずるずるで時折咳も出る。また、じゃれて引掻かれた後がぷっくりミミズ腫れになってしまう。

かなり重症のはずなのに、当の本人は
「昨日よりよくなってるから少しずつ免疫ができてるんだよ。この仔たちとは離れないよ。」
と云う。

なんだかきゅんとなるじゃないかぁ。でもこれ以上ひどくなるようだったら真剣に考えなくては。

そんな恋人の思いをかんじているのか知らないが、恋人があぐらをかいた股座で、マイロとネイロが気持ちよさそうに丸くなって寝ている。昨日から二人のお気に入りの場所らしい。

後ろから見るその姿は、まるで菩薩さまのようである。

ちちばなれ。

猫と暮らし始めて三日目。猫と猫ににかまけている時間が愛しくてしかたがない。朝もできるだけ遊んであげたい。そのせいでギリギリのドタバタで出かけた結果、スーツの上下を取り違えていることに気づく。は、恥ずかしいぃ。

本日も仕事が早く終わったのでわき目も触れず帰宅の途につくも、朝のドタバタで宅の鍵を忘れてしまい、相方の帰りをじっと待つハメに。早く終わっても意味無いじゃないか。まったく。我ながら親馬鹿と云うか猫馬鹿っぷりにあきれてしまう。

それでもやっぱりウチの猫たちは可愛い。ああ、一日中猫にかまけていたい。町田さんのように宅で生業をこなせれれば一日中猫と戯れていられる。ああ、そんな生活が羨ましい。いかんいかん、こんなことではいかん。己に町田さんほどの器量があるのか?ん?己はまだまだ修行が足らぬのだよ。わかっとるんか?ん?

オマエは猫を愛しすぎて、その愛情を制御できなくなり、やがて猫達を奴隷のように縛り付ける。猫達は自由を奪われたと男を責め、ことあるごとに逃げ出そうとする。いつしか猫達は男を捨て、家に火をつけ行方をくらます。男は炎に埋まったシーツから飛び出て、後ろも見ずに逃げ出す。道が続く限り、走って逃げる。愛したことは間違いだったのか?自分は何をやったのか。そして男はテキサス州の町パリをめざし、独り砂漠を彷徨うのであった。
「おっさん、なに云ってるの。」と云わんばかりの顔をして、マイロがにゃあと鳴く。

一方のネイロはというと、前に飼っていた仔猫もそうだったように、乳離れが不完全のまま親元から離れると、布団や人体などの柔らかいところをモミモミしながらお母さんのおっぱいを吸うようにちゅうちゅうするのであるが、しかしこのネイロは無理な体勢にもかかわらず自分の乳首をちゅうちゅう吸いながら恍惚に浸っているのである。なんとも独り上手な猫である。

ルチャリブレと猫。

我が家のマイロとネイロは、日を追うごとにやんちゃ、お転婆ぶりはさることながら体躯もしっかりと成長しており、今のところ体調の心配は無いのだが、引き取る時に体重の増減で健康状態をチェックしてあげてくださいと云われていたのを思い出し、仕事帰りに東急ハンズへ体重計を買いに行く。

そう、我が家には今まで体重計が無かったのである。と云うか(みなまでは云わないが)意図的に買わなかったと云った方が正しいかもしれない。

世はクリスマス商戦真っ只中。それらデコレーションの類には目も呉れず、100g刻みの電子計測体重計で安いものがあったのでこれを購入。
序でにペットグッズ売り場に立ち寄る。様々な趣向をこらした猫じゃらしを買おうかどうかまよった挙句、躊躇。

それよりも、これが欲しいのです。いや、買ってあげたいのです。

これ、こう見えても小型ペット用ベット。なぜレスラー・マスクなんでしょうか。しかもですよ、モチーフとなっているのがタイガーマスクやデストロイヤーなどの王道の柄ではなく、その派手な色使いと柄がどことなくマスカラスを意識したようであり、実はエル・ルードとオリンプスを足して二で割ったったような、これはまさにルチャではないか。そしてそして、このマスク型ベットの商品名はと云うと、その名もずばり「ルチャ・ドーム」。こりゃルチャ・リブレ好きには堪らんですよ。

しかし、なにを思ってペットにルチャ・リブレなのか?その商品コンセプトが知りたい。これを作った会社の社長或いは商品開発部の部長さんでしょうか、その発想と視点のゆるさ加減に敬意を評し、このルチャ・ドームがどうしても欲しい!もとい、我が家の猫達に買ってあげたい!と切実に思った。

実は先日も別のペットショップを見てまわった時にこれを発見して、「これがいい!絶対いいっ!これ買おう!」と相方に懇願したのだけれど、考慮の余地も無く却下された代物。帰ってきてからこれをまた相方に相談すると、またしても怪訝な表情で突っ返された。こうなったら、マイロとネイロへのクリスマス・プレゼントとかこつけて、こっそり無断で買ってやる、と心に誓ったのであった。

話が大きく逸れたが、マイロとネイロの成長っぷりはいたって順調である。引き取った時の体重は、マイロが1,020g、ネイロが923gであったが、今日の計測では、マイロが1,200g、ネイロが1,000gとマイロの方は目に見えて判るほど大きくなっている。ネイロも少しづつではあるが以前のような酔拳歩行もしなくなったし、すこぶる元気である。なにしろ良く食べ良く便をしているので、心配はないであろう。

猫サイクル。

我が家に猫がやって来て一週間が経った。この一週間、仕事以外はマイロとネイロを相手にひねもす暮らし。ここのところ猫中心のライフ・サイクルになってしまっている。

猫達と戯れている時間はそれはそれは楽しくてしかたがないのだが、夜分に戯れているとそのままソファで眠ってしまうことがある。そして夜中の2時3時くらいに相方に起こされ、そのまま布団に入る。これじゃまるで猫たちといっしょじゃないか。だめだめ人間じゃないか。

昨夜はテレビでK-1を観戦。なんだか湿っぽくてスッキリしないK-1より、我が家の「猫-1」のほうがよっぽど面白い。ネイロvsマイロ。跳躍力を武器とするネイロはレミー・ボンヤスキー、そしてネイロよりひとまわり大きいマイロはその風格からもセーム・シュルトといったところか。大概、ネイロがマイロにちょっかいをかけマイロがウザそうに相手をしてやっているという感じ。

ネイロがマイロの背後から飛び掛かりそれをマイロがするりとかわし上から縦四方固めで押さえつけ、仰け反るネイロの顔面に猫キックの連打、そしてネイロがぎゃあと鳴き降参する。いつもこのパターンの繰返し。

まぁ、ネイロは女の子だから強くなくてもいいんだけれども、いい加減学習しなさいよ。

なんてなことを云いながら、またしてもソファーで寝てしまうオッサン。

「アンタ、いい加減にしときなさいよ」
と、そのうち相方にどやされるであろう。

結局、買っとるがね。

この冬一番の寒さ。人間がこれだけ着込んでも寒いのだから、我が家で留守番しているマイロとネイロは、小さく丸くなり寄り添いあって寒さに震えているに違いない。そう思うと居た堪れなくなり、帰りにまた東急ハンズに立ち寄りペット用ヒーターを探す。

といっても自分たちが居ない間も暖房器具をつけっぱなしにできるほど我が家は裕福ではないので、なるべく電気代のかからないものをと探していたところ、「一日つけっぱなしでも電気代なんと2円!どーですかーお客さーん」と大々的に書かれた直径30cmくらいのヒーターを発見。これを即座に購入。

そしてまた、件のルチャ・ドームが欲しくてたまらない欲望にかられ、その前に立ち尽くしジーっと見つめながら、「だって寒そうやん、かわいそうやんか」とか「二人仲良くルチャ・ドームの中で丸くなっとれば、きっと暖かいって」とか、相方のお慈悲に訴える言い訳をあれこれ考えてみる。

とどの詰まりは自分が欲しいだけ。だったら自分で買っちゃえばなにも問題ないじゃん、と給料日前の寒々しい財布から身銭を切る覚悟を決め、とりあえず1個だけ購入した。

帰宅後、早速ルチャ・ドームをちぐらのすぐ傍においてみた。予想通りまずネイロが食いついた。このどぎつい”ドス・カラス”色したマスクの中になんの躊躇もなく入っていった。

そのあとすぐに様子を伺っていたマイロも入り、しばらくするとルチャ・ドームのなかで喧嘩をおっぱじめた。

まるで二人がこのルチャ・ドームをめぐり奪い合いをしているかのように見える。わーい。なんだか嬉しい。

そして遅れて帰宅した相方が、私とこのルチャ・ドームを見て、なにを云わんとしているのかは概ね想像できた。
まぁまぁ、いいじゃないの、しあわせならば。ね。

はじめての動物病院。

マイロとネイロの二回目のワクチン注射のため、はじめて動物病院に行く。「はじめて」なのは私たち飼主の方で、予約は要るのかとか保険は利かないのかとか、飼主としての基本的な知識が足らないダメダメ飼主である。

三日前くらいから動物病院の基礎知識をいろいろ勉強し、そして本日、動物病院デビューを果たしたのである。初診受付にてマイロとネイロの名前を記入するとすぐに診察室に呼ばれる。診察台のマットには他の犬猫たちが引掻いたであろう爪の跡があり、我が仔たちも痛がって暴れたりしないだろうかと心配になる。

まずはネイロから。助手のおばさんに前足をつかまれ身動きの取れないネイロの肛門に先生が体温計を差し込む。か細い声で鳴くネイロ。人間にしてみたら大根くらいの太さになる体温計。そら泣きたくもなるわね。先生は「うん、平温ですねー」とか云いながら今度は首筋をつかみあっという間に注射を済ませる。またしてもか細い声で鳴くネイロ。かわいそうに。

一週間ほど前から、ネイロの首やコメカミあたりの皮膚が白くなり毛も抜けていたのでこれも先生に診てもらうと、マイロとのじゃれ合いでできた傷がタムシになってるとのこと。薬を塗れば治るらしいのでほっとひと安心する。

続きましてマイロくん。あれだけあまえんぼでにゃあにゃあ鳴くマイロが、体温計も注射も大人しく済ませた。やはりここはお兄ちゃん、がんばってたのであろう、平気なふりはしているが目は瞳孔開きっぱなしだがね。

マイロの方も下腹部あたりに豆粒大のしこりみたいなものがあり、もしかして腫瘍?と心配になっていたのでこれも先生に診てもらうと、「あーこれね。でべそですね。」とのこと。猫で「でべそ」て、まるでいなかっぺ大将のにゃんこ先生だがね。ふと隣りを見ると、本気で悪性の腫瘍ではないかと心配していた相方が、ほっとしたのか瞳が潤々して今にも風大左エ門のように泣き出しそう。微笑。

ものの15分くらいだろうか、事無くして診察が終了。こうして私たちの動物病院デビューも無事終了し、お会計を済ます。ワクチン注射×2+ネイロの塗薬+診察料、締めて金壱萬二千円也

びっくりしたがね。

酔っぱらって川の字で。

先週は忘年会と送別会に明け暮れ、週7日のうち、4日も呑めや喰うやしておればそりゃ体重も増えるわさ。春先までは62kgであった体重も、今では68kgを超えてしまっている。約6ヶ月で6kgの増。1ヶ月あたり1kg以上増えていることになる。正月に向けて摂生せねば。

我が家の猫達もすくすくと育っている。マイロ1600g、ネイロ1400g。ネイロに至ってはマイロに追いつきそうなくらい大きくなってきている。しかし、まだ乳離れできていないのか、相変わらず自分の乳首を吸っては恍惚に浸っている。

先週の日曜日は、元同僚の送別会&忘年会でなんだかちょっぴちしんみりしてしまったが、なにはともあれ、東京でも頑張ってほしいものである。

その夜も、帰ってきてまたワインを開ける。ウチのネイロはワインが好きで、グラスに首を突っ込んでペロペロするのである。というか、人間が口にしているものはなんでも欲しがる。他にもコーヒーやビール、そして夕飯のおかずはもちろん、晩酌の枝豆に至るまで、かなりの強欲である。

そしてこの夜もワインをペロペロと。傍らには心配そうに見つめるマイロ。すえ恐ろしやこの猫。

この夜から、初めて猫達に我が家の二階を開放した。二階には私達の寝室があり、予てからマイロとネイロと一緒に寝ることが夢で、そろそろ一緒に寝てくれるかなと頃合をみての開放である。

がしかし、私達が布団に入ってから二時間近くもの間、初めて足を踏み入れる聖域に興奮したのか運動会をおっぱじめ、部屋の隅から枕元まで駆け回る始末。

おかげで私達はいっこうに眠れず、気づいたら、朝の五時くらいになってようやくマイロが布団の中に入ってきた。

ネイロは最初躊躇していたが、今ではマイロと共に私達の間に入って寝てくれるようになった。なんとも至福の時間だこと。最近では、寝る前の運動会を抑止させるべく、私達が寝るまでマイロとネイロが眠らないよう、ウザイくらいにかまってあげるのが日課である。

いそがしさにかまけて。

仕事のいそがしさにかまけているうちに、気がつけばまた男鰥に。そんなわけで、マイロとネイロと三人、慎ましく暮らしておるわけで。

寝床では相変わらず猫地獄である。独りになってからはさらに地獄である。なぜか知らぬが、マイロ、ネイロとも自分の首周りにまるでマフラーのように巻きついて寝るのが習慣となっている。

冬ならまだしも、そろそろ夜も寝苦しくなってきた頃合。いい加減にしてもらいたいものである。

INUが寅に咬まれた。

猫とは関係のないことであるが、ネットでこんなニュースが飛び込んできた。
「町田康さん”布袋寅泰さんに殴られた”ロックで食い違い?」

やはりトラには勝てぬか・・・
「パンク侍、斬られて候」とは、是如何に。

しかも、被害届提出。ナイス・パンクです!町田さん、お大事に。

夏・体験物語。

酷暑の毎日、こうも暑いとウチのお子たちもバテバテのご様子。ネイロはごろんと仰向けに寝転がり、女の子のくせにお股おっぴろげ、ちちくび丸出し、こちらの呼びかけにもまったくの無反応。マイロにいたっては、ちょっとだけ涼しいキッチンの冷蔵庫の前にどすんと香箱座り。

またこのマイロときたら、だらだらしすぎてか、下腹部のたるたる具合がまるでメタボリックじゃないか。とはいっても、この子たちにとって夏の暑さは初体験。夏は暑いに決まっとるんだよ。

猫のあしあと。

町田康著「猫にかまけて」の続編「猫のあしあと」。ようやく読みはじめたかと思ったら、あっという間に読了。今作もまた笑いと涙。最近涙もろくてしかたない。町田さん宅が猫屋敷化していることに笑った。

オビには2004年の11月に亡くなったゲンゾーくんの写真。ウチのマイロに似ている。ココア、ヘッケ、ウメちゃん、そしてゲンゾーに訪れた避けることのできない現実。いろんなことを思いながら読んでいるといたたまれなくなる。

ウチのお子たちが我が家に来てからもうすぐ一年になる。マイロとネイロにもいつかやってくるその日のことを考えると、この本で町田さんが最後に綴った言葉を銘肝し、精一杯、できるかぎり愛してあげようと思う。

町田さんのオフィシャルHPにも「CATNAP(猫のうたたね)」のバナーが張ってあった。保護された猫や犬たちの里親探しのボランティアサイト。

猫たちへの愛情を感じる。

一周年。

昨年、我が家にマイロとネイロがやってきてからちょうど一年がすぎました。この一年は、なにかといろいろとありましたが、結果的に幸せな日々をすごしております。

一年たって、マイロは5.4kg、ネイロにいたってはマイロを追い越し5.6kg。もうすっかり成猫です。

つらいとき病んでるとき、この仔らに救われてばかりのダメダメ飼い主ですが、今後ともよろしくお願いします。相変わらず、ネイロの天然ぶりはかわりませんが、家族三人、今夜も一緒の布団でまるくなって寝ます。

夏・体験物語2。

どうも、藤井一子です。今年も我が家に暑い夏がやってきました。ええ、今年もクーラーは寝室のみです。ウチのお子たちも、今年で二度目の夏を迎えます。

我が家のお嬢様ネイロちゃんは、風通しのよい2階で、昨年同様、お股おっぴろげ。体重も7kg近くにまでせまっております。

そして我が家のお坊ちゃまマイロくんは、ツンデレ具合が日に日に増し、タンスの上の”男の居場所”で、こちらのことなど我関せず、絶妙なバランスで寝そべっております。が、たまに落ちそうになります。

そんなこんなで、今年も夏は暑いに決まっとるんだよ。

二周年。

我が家にマイロとネイロがやってきて、もう二年になります。二年にもなるとふたりの個性もすっかり定着し、マイロはというと、声変わりもして猫らしい声で鳴きます。物音にも過敏に反応し、階段をタタッと駆け上がる姿もいっぱしの猫といった感じがします。ツンデレぶりも顕在。

かたやネイロ。相変わらず、というより増長している天然ぶりとどんくささは、行く末が心配になります。この子は猫というより人間みたいな性格で、顔つきもどこかしら岸田劉生画「麗子」に見えるときがあります。

しかもネイロはオッサンのことが大好きです。常に自分の周りに居て、風呂上がりもチューをせがみにきたり、寝床につけば一番に布団の隙間にもぐり込んできます。あるときは、となりで寝ている彼女に妬いているのか、髪をかじったり頭をふんづけたりしてくるそうです。

そして、マイロもネイロもお互いのことが大好きです。じゃれあう回数こそ減ってきましたが、気がつくとふたり寄り添ってねころんでおります。(どちらかというと、マイロがネイロにあまえることが多いです)

そんなこんなで、この子たちとの暮らしに幸せを感じつつ、これからも宜しくお願いします。

*

過去ブログの記事はここまでです。

あれから15年が過ぎ、今住んでいる街で「ネイロ」と「マイロ」に似た野良猫たちをたまに見かけます。

いるはずもないとわかっていても、ついつい名前を呼びながら近づこうとするオッサンがいます。

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