ローカル路線バス乗り継ぎ見仏の旅

あらすじ

どうも。見仏の魅力にずっぽりハマっている中年オヤジです。

(ハマり具合は過去記事でどうぞ)

小春日和の昼下がり、以前から仏像談義で盛り上がっていた仏友くんを誘い、オッサン二人、念願のローカル見仏を敢行しました。

今回は名古屋市内の路線バスを乗り継いで「覚王山~本山~八事」を巡ります。

覚王山のスタバに集合した二人は、ひと晩かけてつくった「見仏のしおり」を片手にいざスタート。

覚王山といえば日泰寺。

どでかい山門の両脇には、どこかしら漫画チックな迦葉尊者阿南尊者

山門をくぐると右手に五重塔、広い境内の正面に本堂がドーン。
本堂にはタイ国王から送られた、ウエストのくびれがタイらしい本尊釈迦如来像が。

創建年も明治とまだあたらしいこともあり、歴史的な重みは感じないが、そのせいもあって超宗派という異端なお寺の雰囲気を増長していた。

仏友くんの御朱印帖に感化されて、ついに自分もここ日泰寺から御朱印集めをはじめてしまった。

つづいて、日泰寺の北西にある鉈薬師へ。

別名「医王堂」とよばれ、本尊の薬師如来と仏師円空が鉈一本で彫ったとされる日光・月光十二神将がおらっせられる。

残念ながらご開帳されておらず、二人して覗きこんだその医王堂の中には薬師如来がかすかに見えた。(監視カメラの数がすごい)

そのあと、昭和の香り漂う日泰寺の裏通りを歩き、歩道沿いに並べられたプチ四国八十八箇所地蔵らを眺めながら、

仏舎利が安置されているという日泰寺舎利殿へむかう。

仏舎利が安置されている奉安塔は拝殿から覗きこむことしかできず、ガンダーラ様式と呼ばれる全形は見れない。

塔の手前には、ブロンズ製の涅槃に入った釈迦とそれを拝む弟子の像がおもいっきりこちらにケツを向けていた。

釈迦の骨もあり、超宗派でもあり、また日本とタイの友好のお寺でもあるのに、全国的に有名ではないこの日泰寺の存在意義について、仏友くんとあーだこーだいいながら、次のお寺へ向かった。

日泰寺から東へ姫ヶ池通を渡った城山町界隈は、お寺がわんさか密集している。
枯葉だらけの参道を通りながら、西連寺、台観寺を横目に、

本日のお目当てでもある大龍寺に到着。

城郭さながらの本堂には、丈六のきらびやかな本尊釈迦如来が。そしてそのまわりを囲むように名工吉村為隆作の十八羅漢

この大龍寺はこれだけではない。

この寺の目玉は、五百羅漢寺という江戸期最強の珍寺(現存しない)と同じ空間を体験できる羅漢堂である。

なんとしてもその空間を体験したく、何度も社務所のチャイムを鳴らすが応答なし。
ここまできて諦めるわけにもいかず、仏友くんと

ヤモヲ

これは入ってもいいということだよね

とドキドキしながら本堂の「桃扉」を開ける。


ギィーという扉のきしむ音にびくつきながら忍び足で本堂へ。
釈迦如来の視線を感じつつ、まわりの十八羅漢にも睨まれている感じがした。

怪しいオッサン二人は、まるで近所の廃屋に忍び込む小学生に戻ったように、ドキドキワクワクかつビクビクしながら須弥壇右手の通路に進む。

まるで迷路のようなつくりの経路、その脇の羅漢像群。これはすごい。というか正直怖い。

仏友くんは楽しそうに写真撮りまくり。最後の方はちょっと急ぎ足になったのは自分だけか。

無事本堂に戻り、また十八羅漢に睨まれながら、外へ出るやいなや

「ドキドキしたー」とか「ワクワクしたー」とか、

そんな感想しか述べられなかったオッサンたち。

歩きながら、陽の光がなんだか懐かしい感じがした。

 
そのあと、もう少し城山界隈を巡ろうということに。

相応寺に立ち寄る。

これがまた立派なお寺だこと。

総門をくぐると格式ありそうな山門があり、広い境内には不動の滝まである(節水中)。
尾張名古屋ゆえか、ここもやはり徳川家ゆかりのお寺。

本堂では、年に数回「相応寺サロン」なる演奏会も行われているらしい。

意外とスノッブなのね。

残念ながら仏像は拝めず。

時間はすでに15時を過ぎたくらい。

そろそろ歩き疲れたので休憩しようということになり喫茶店を探す。

城山界隈のオサレなカフェも多い中、偶然みつけた「ロールケーキ&カフェ」の看板につられ、

見仏といえばロールケーキ

ということで、「カフェ・ディディエ」でしばし休憩。

オッサン二人してイチゴのロールケーキを注文。

おいしーい。

運が良いことに自分たちが来てからお土産にロールケーキを買って帰るお客さんも多くて、あっというまにケーキもなくなっていた。

 
仏像談義に盛り上がってしまい時間もかなりおしてきたので、店を出た後、仏友くんの希望で桃巌寺をパスして八事の興正寺までバスで移動。

八事といえば興正寺

興正寺は高野山の別格本山ということでお寺全体も広い。ぐるっと回るとちょっとしたハイキング気分。

総門をくぐり参道のさまざまな石仏を拝みながら、国の重文でもある五重塔を眺める。
早速、御朱印帖に几帳してもらう。その間に本堂の阿弥陀如来を拝む。

本堂の裏には最近完成した立派な庭園があり、葉加瀬太郎などもここでライブを行ったそう。
そそくさと本堂を後にし、御朱印帖を受取り、大日堂へ。

そこにおわすのは、ご本尊大日如来

渋い鋳造仏。でかい。

他にも開山堂から奥の院、観音堂などすべての御堂を巡るも残念ながら仏像は拝めず。

それでも高野山好きの仏友くんは大満足のご様子。歩きながらも高野山の話を楽しそうに話してた。自分も一度は行ってみたいな。

まだ間に合うかもしれないということで、

逆もどりして桃巌寺に向かう。

ねむり辨天で有名なここはやっぱり変わったお寺。お獅子がいたり蛇がいたり大仏もあったり、
トシちゃんが「ザ・ベストテン」の中継やったり、なんでもありな感じ。

残念ながら時間オーバーで本堂にも入れず、名古屋大仏を拝んで帰る。

 
そんなこんなで、あっというまに時間が過ぎ、大満足の「ローカル見仏の旅」となりました。

次回は大須界隈スタートで。

そのあと、泉の「つじホルモン」で食べたホルモンも大満足でした。

\ このページで使用している元イラストはコチラ /

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